みなさんこんにちは。sakucame Blog sakuです。
ここ最近撮影に行くとき、BRIEFINGのバッグを使っております。
特にでかいカメラとレンズを持っていく時ですね。
たくさん入る。そして作りも申し分なし。生地も金具もしっかりしています。ただ、カメラとレンズをたくさん入れようとすると、どうにも噛み合わない。
カメラが重過ぎてリュックの形が偏ってしまったり、リュックの中でデカレンズが暴れてしまったりしました。標準レンズなどはインナーバックに入れるため暴れないのですが、70-200や800mmが大暴れ。
色々と遠回りして、やっぱりカメラバッグが一番いいと気がつきました。
というわけで、望遠を持っての旅行用にちゃんとしたローラーを買おうと思って調べ始めたんですが、そこで想定していなかった壁にぶつかりました。
この記事は、「カメラ機材を飛行機で運ぶときに、何でバッグが決まるのか」という話です。気になる方だけ読み進めていただければと思います。
まず、「預ける」が選択肢から消えました
最初に考えたのは、大きいローラーを買って預けてしまえばいいじゃないか、ということでした。
これ、やめたほうがいいです。
ANAの公式ページを読むと、受託手荷物の免責事項の例として「カメラ・パソコン等の精密機器」が挙がっています。国際線のページには、免責事項に該当する場合は補償の対象外になると書いてあります。
JALも、品物の固有の欠陥または性質から生じた破損については責任を負わないとしています。
・破損|国際線|ANA
・破損|国内線|ANA
・受託手荷物|JAL国内線
つまり、預けて壊れたら自己負担です。
私が入れたいレンズはNIKKOR Z 800mm f/6.3 VR Sで、発売時の希望小売価格は973,500円(税込)でした(2022年4月の発売時点)。そんなしたっけ…これを補償対象外の状態でベルトコンベアに乗せる気には、どうしてもなれませんね。
機内持ち込みは、総重量10kgです
というわけで機内持ち込み前提になりますが、ここに制限があります。
国内線(100席以上の機材)の場合はこうです。
・サイズ:3辺の合計が115cm以内で、55×40×25cm以内
・重量:10kg以内
・個数:機内持ち込み手荷物1個+身の回り品1個
そしてここが大事なんですが、この10kgは2個の合計です。
ANAは2026年7月1日搭乗分から、身の回り品にも40×30×20cm以内という数値の上限を付けました。これは国土交通省航空局の事務連絡を受けて定期航空協会が策定した業界統一ガイドラインを踏まえたもので、運用は2026年4月から始まっています。
バッグを2個に分けても、重量からは逃げられません。
ちなみに規定上は、首から下げているカメラも総重量に含まれます。実際に測られないこともありますが、ガイドラインの運用が始まったばかりなので、厳しくなる方向だと思っておいたほうがいいです。
Z9と800mmで、実際に計算してみました
では自分の機材で計算します。全部メーカー公表値です。
| 機材 | 質量 |
|---|---|
| Nikon Z9 | 1,340g |
| NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S | 2,385g |
| Nikon Z7 | 675g |
| NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S | 1,435g |
| 機材だけの合計 | 5,835g |
※Z9とZ7はバッテリー・メモリーカードを含む値です。
機材だけなら5.8kg。10kgまで4kg以上あります。余裕じゃないですか。
と思ったんですが、ここにバッグ本体の重量が乗ってきます。これが想像以上に重かったんですよね。
バッグ本体の1.1kgが、持っていける機材を決めていました
Think Tankのエアポート系ローラーの本体重量を並べます。公式サイトの数値です。
| モデル | 本体重量 |
|---|---|
| エアポート アドバンテージ XT | 3.18〜3.59kg |
| エアポート ローラーダービー V2 | 4.5kg |
| エアポート セキュリティ V3.0 | 5.0〜5.8kg |
ここに先ほどの機材5,835gを足すと、こうなります。
| バッグ | 本体 | 機材込み合計 | 10kg |
|---|---|---|---|
| アドバンテージ XT | 3.4kg | 9,235g | 収まる |
| ローラーダービー V2 | 4.5kg | 10,335g | 超過 |
| セキュリティ V3.0 | 5.0kg | 10,835g | 超過 |
バッグ本体の1.1kgの差で、Z7と100-400を持っていけるかどうかが決まります。
ここが一番大事なところです。
大きいバッグを選ぶと、容量は増えるのに積める機材は減ります。バッグ自身が重量枠を食うからです。

最初は「大きいほうが安心だろう」と思ってセキュリティV3.0を見ていました。計算してみたら、一番容量があるバッグが一番機材を積めないという結果で、しばらく表を眺めていました 笑
残り枠も見ておきます。XTで機材を全部入れた場合、10kgまで残り765gです。
・EN-EL18d 3本:約480g
・充電器:約300g
はい、もう終わりです。
そしてここで思い出してほしいんですが、10kgは機内持ち込み手荷物と身の回り品の合計でした。
上着、財布、ペットボトル、モバイルバッテリー、ノートPC。この辺を小さいバッグに入れて持つと、だいたい1.5〜2kgはいきます。
765gでは、どう考えても収まりません。
机の上の計算では全機材が入っていても、空港に行くと破綻するわけです。
というわけで、現実的な答えはこうなりました。
| 構成 | 機材+バッグ | 残り枠 | 身の回り品 |
|---|---|---|---|
| Z9+800mmだけ | 7,125g | 2,875g | 持てる |
| +Z7+100-400 | 9,235g | 765g | 持てない |
望遠を持っての旅行は、Z9+800mmに絞るしかない。一旦置いて話進めますけど現実的じゃないですね。
残り2,875gあれば、バッテリー3本と充電器(780g)を入れてもまだ2kg残ります。身の回り品もノートPCも持てますね。14インチなら1.6kgくらいなので収まります。16インチは2kgを超えるので、この構成だとPCは14インチ以下、という細かい話にもなってきます。

Z7と100-400を足した構成、表の上ではちゃんと10kg以内なんです。でもこれ、身の回り品を何も持たない前提の数字なんですよね。最初に計算したとき身の回り品を入れ忘れていて、あとから気づきました 笑
800mmが入るバッグは、内寸47cm級からでした
重量とは別に、もう一つ条件があります。レンズの長さです。
800mm f/6.3 VR Sは全長385mmあります(ニコン公式仕様)。
これが入るかどうかで、候補が一気に絞られました。エアポート ナビゲーター V2は内寸の長辺が38.1cmなので、ここで落ちます。
面白かったのは、800mm f/6.3って細いんですよね。最大径140mmで、400mm f/2.8(約160mm)より小さい。だから「400mm f/2.8が単体で入る」と書いてあるバッグなら、長さが足りていれば入ります。
モデルごとの内寸と公式の収納例は、それだけで長くなるので別記事にまとめます。
衣類はどうするのか問題
ここまで読んで、「旅行なんだから衣類も要るだろう」と思った方、正しいです。私も同じところで一度詰まりました。
答えは、荷物を2個に分けることです。
| 中身 | 扱い | |
|---|---|---|
| カメラバッグ | 機材だけ | 機内持ち込み |
| スーツケース等 | 衣類・日用品 | 預ける |
カメラバッグに衣類を入れようとすると破綻します。でも衣類は預けてしまえばいいので、そもそも問題が起きないんですよね。
壊れて困るものを持ち込んで、替えが効くものを預ける。考えてみれば当たり前の話でした。
そしてこうなると、冒頭のBRIEFINGが衣類側で復活します。あれは旅行用としては本当に良いバッグなので、使い道が消えたわけではありません。デカレンズを持たなければカメラとレンズと衣類を入れてこれ一つで済みます。預けるもののないので飛行機を降りたらする空港を出ることができる。最高。
来月北海道に行く予定なのでこのスタンスで行く予定。
まとめ、そして次は
長くなったのでまとめます。
・カメラ機材を預けると、ANAの免責事項(カメラ等の精密機器)に当たって補償対象外になる
・だから機材は機内持ち込み。国内線は総重量10kgで、2個に分けても合算
・機材5,835gに対して、バッグ本体が3.4kgか4.5kgかで、持っていける機材が変わる
・容量が大きいバッグほど、自分の重さで積載量を削る
・10kgは身の回り品との合計なので、機材を全部積むと上着も財布もPCも持てなくなる
・だから望遠旅行はZ9+800mmに絞る。ここまで削って、ようやく成立する
・衣類は預ける。カメラバッグには機材だけ入れる
カメラバッグは、大きいほど良いわけじゃないんですよね。持ち込み枠に収まる中で、一番軽いものが正解でした。
なお、ここまでローラーの話で進めてきましたが、バッグ本体を軽くするならリュックのほうが有利です。1.89kgのモデルもあるので、本体重量だけで1.5kg以上変わります。その比較は別記事にまとめました。
私の場合は飛行機移動が主目的なので、エアポート アドバンテージ XTが本命です。ボーナスが出たら買います!!!
次は、エアポート系ローラー5モデルの内寸と公式の収納例を全部並べて、800mmが本当に入るのかを型番ごとに見ていきます。そのあとにローラーとリュックの話、そしてBRIEFINGを撮影に使ってみた話を書く予定です。
それでは今回はこの辺で。また次の記事で。
なおこの記事の価格と仕様は2026年10月21日時点のものです。航空会社の手荷物規定は変わりますし、ガイドラインの運用も始まったばかりなので、乗る前に必ず各社の最新ページを確認してください。
















そもそもThink Tankが外寸を機内持ち込みサイズにきっちり合わせているのは、この理由そのものなんでだと思うんです。「預けないためのバッグ」なので、預ける前提だとこのブランドを選ぶ意味がほとんど消えます。