みなさんこんにちは。sakucame Blog sakuです。
私はMavic Miniの初代をいまだに持っています。2019年の秋に出たあれです。
で、最近のDJI Mini 5 Proを見て、正直ひっくり返りました。比べ物になりません。同じ「Mini」という名前を使っていいのかというレベルで別物です。
買い替えようかと思いました。思ったんですが、Miniって毎年みたいな顔で新型が出てくるので、だったら次を待ったほうがいいんじゃないか、と。それで「Mini 6 Pro」の噂を調べ始めたんですね。
そうしたら、噂のほうが先に崩れました。
今日はその話をします。結論から言うと、私はまだ買いません。でも引き続き購入検討中。ということで書き進めていければと思います。
まず、「Mavic Mini 6」という名前はたぶん出てきません
細かい話なんですが、最初に整理させてください。
「Mavic」が付いているMiniは、初代だけです。
2代目以降はDJI Mini 2、Mini 3 Pro、Mini 4 Pro、Mini 5 Proと、Mavicが外れています。MavicのほうはMavic 3、Mavic 4という上位ラインとして別で生きています。
なので次に出るとしても名前は「Mini 6 Pro」のはずです。私も最初「Mavic Mini 6」で検索していて、それがそもそも間違っていました 笑
初代を持っている人間は、ここを間違えますね。
噂を追いかけたら、噂が無かった
本題です。
Mini 6 Proについて、海外サイトが山ほど記事を出しています。スペックも価格も発売時期も書いてあります。期待して読みました。
ところが、DroneRankerが2026年10月7日時点でこう書いています。公式の製品発表も、製品ページも、マニュアルも、小売パッケージも、最終的な仕様書も確認できていない。そしてFCCの認証申請も、中国のCMIITの申請も出ていない、と。
ここが決定的だと思いました。
カメラでもドローンでも、製品が本当に近いときは必ず認証の足跡が残ります。無線を使う機械は、売る国ごとに電波の認証を取らないといけないからです。先日調べたX-T6のときもそうでしたが、認証が通った機械は数か月以内に出てきます。逆に言うと、認証が一切出ていない機械は、数か月以内には出てきません。
今のMini 6 Proは、その足跡がゼロです。
出回っているスペック表は、どこから来たのか
じゃああの詳しいスペック表は何だったのか。
よく見かけるのはこのあたりです。
・積層CMOSセンサー
・可変絞り f/1.7〜f/11
・シリコンアノード電池で飛行時間38〜42分
・6K動画
・LiDAR、O5伝送
・価格は999ドルから
もっともらしいんですよね。数字が具体的だし、5 Proからの進化として自然です。
ただ、Geeky Gadgetsがこれをファクトチェックしていて、多くがAI生成の憶測コンテンツを発生源としているという指摘をしています。つまり、誰かが「ありそうなスペック」を書いて、それを別のサイトが引用して、さらに別のサイトが引用して、途中からAIが量産した。元ネタの人間がどこにもいない。
実際にMavic 4のときは、Jasper Ellensのような長年のリーカーが「このリークは仕込みっぽい」と公然と疑っていたりします。本物の界隈はそういう反応をします。
今回のMini 6 Proについては、そのリーカー本人たちの発言すら見つかりませんでした。
誰も何も言っていないのに、記事だけがある状態です。
そして、「毎年新型が出る」も私の勘違いでした
ここが私にとって一番の収穫でした。
私はずっと「Miniは毎年新しくなる」と思っていたんです。だから待とうと思っていた。
本線のPro系を並べると、こうです。
・Mini 3 Pro = 2022年5月10日
・Mini 4 Pro = 2023年9月25日(約16か月後)
・Mini 5 Pro = 2025年9月17日(約24か月後)
毎年じゃないです。しかも間隔が伸びています。
なんで毎年に見えていたかというと、間に別のモデルが挟まるからですね。無印のMini 3が2023年12月、廉価のMini 4Kが2024年4月。この2台が入ると、確かに毎年何か出ているように見えます。
でも私が欲しいのはPro系です。Pro系の間隔で計算すると、Mini 5 Proの2025年9月から16〜24か月後。2027年1月から2027年9月あたりになります。
各メディアの予想もだいたいここに収まります。2026年後半という見方、2027年という見方、2027年9月という見方。幅はありますが、2026年内はどこも言っていません。
つまり「6を待つ」は、あと1年から1年半、空撮をしないという意味でした。
「初代で撮り続ける」ではないんです。そこは後半で書きます。
毎年出ると思って待つのと、1年半待つと分かって待つのは、だいぶ違う話です。
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裏が取れている事実は、むしろアメリカのほうにありました
噂の裏は取れませんでしたが、裏が取れた事実が一つあります。これが時期に効いてきます。
2025年12月下旬、アメリカのFCCが外国製ドローンをCovered Listに追加しました。DJIだけを狙ったのではなく、外国で生産されたドローンと一部の重要部品をまとめて指定する、という踏み込んだやり方です。
経緯も確認しました。2025年度の国防権限法で、安全保障関連の省庁がDJIを期限までに審査することになっていたのに、どこも手を挙げなかった。それで法律の規定どおり、自動的にリストに載った。審査されて黒だったのではなく、審査されなかったから載ったんですね。

Covered Listというのは、アメリカで「安全保障上リスクがある」とされた通信機器のリストです。ここに載ると新しい型番がFCCの認証を取れません。電波を使う機械はFCCの認証がないとアメリカで売れないので、実質「新型を出せない」ということになります。
今ある機体への影響は、意外と限定的です。
・既存のドローンは飛ばせます。飛行禁止命令も遠隔での無効化もありません
・ファームウェア更新も続きます。当初は2027年1月1日までという話でしたが、その後の通知で2029年1月1日までに延びました
・リスト追加前に認証済みのモデルは、輸入も販売も継続できます。ただしアメリカ国内の在庫は減る一方で、補充されません
DJIとAutelは2026年1月に再審議を申し立てて、第9巡回区で争っています。2026年9月末時点で、この指定を覆したものは何もありません。
さらに2026年8月3日にFCCが出した追加提案では、サーモカメラやLiDAR、ドッキングステーションを持つドローンも対象に含める案が出ています。意見募集は2026年9月2日締切。これが通ると、前方LiDARを積んでいるMini 5 Proの系譜は、まさに対象ということになります。
ここで言いたいのは、アメリカが大変ですねという話ではありません。
DJIにとってアメリカは大きな市場でした。そこに新型を出せない状態で、新型の開発計画をどう組むのか。これは発売時期の読みに直接効いてきます。少なくとも「例年どおりの秋」を前提に待つのは、もう危ないと思っています。
日本では普通に買えています。そこは変わりません。
初代Mavic Miniと5 Proを、数字で並べてみる
で、肝心の「どれだけ違うのか」です。自分の機体と並べました。
初代Mavic Mini(2019年)
・重量 199g(日本仕様。本体149g+専用バッテリー50g。海外仕様はバッテリーが100gで249g)
・1/2.3型 1200万画素、換算24mm f/2.8固定
・動画 2.7K(2720×1530)25/30fps
・3軸ジンバル
・飛行時間 約18分(日本仕様。実際は14〜15分)
・障害物検知は下方のみ
・伝送 強化Wi-Fi、最大約4km(2.4GHz時は2km)
・耐風 7.9m/s
DJI Mini 5 Pro(2025年9月17日発売)
・重量 249.9g未満
・1型 5000万画素 f/1.8
・動画 4K/60fps、ハイスピードで4K/120fps・HD/240fps、10bit D-Log M対応
・前方LiDAR+全方向障害物検知
・225度回転ジンバル
・飛行時間 36分(標準バッテリー)/52分(Plus)
・内蔵ストレージ 42GB
・伝送 O4+
・価格 106,700円から(Fly Moreコンボは128,700円、DJI RC 2付きは150,480円)
センサー面積が段違いです。1/2.3型から1型なので、面積で4倍以上。画素数も4倍。f/2.8固定からf/1.8。そして何より障害物検知が下方のみから全方向+LiDARになっています。
飛行時間の52分という数字だけは、少し注意が必要です。これは障害物回避を停止して、無風、海抜0mで定速飛行させた条件での最大値です。風のある環境で測った標準飛行時間は21分(Plusで33分)と書かれていて、AV Watchのレビューでは実際に飛ばすと30分ほどという報告でした。
それでも、初代の14〜15分の2倍以上です。
「比べ物にならない」は、気のせいではありませんでした。数字でそうなっています。
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そして、私の初代はもう飛ばせません
ここが今回いちばん大事なところです。
2022年6月20日の航空法改正で、100g以上の機体が「無人航空機」になりました。初代Mavic Miniは199gなので、当然対象です。発売当時は「199gだから航空法の対象外」が売り文句だったわけですが、その前提はもう無くなっています。
機体登録は義務で、怠ると1年以下の懲役または50万円以下の罰金。登録すると「JU」で始まる12桁の登録記号が割り当てられて、機体に表示する必要があります。そして有効期間は3年です。
私の初代は、この登録が切れています。
有効期間を過ぎると、更新ではなく抹消になります。同じ機体でも新規登録のやり直しで、登録記号も変わります。そして再登録が終わるまで飛ばせません。
さらにリモートIDの問題があります。事前登録期間(2021年12月20日〜2022年6月19日)に登録した機体は搭載が免除されていましたが、これも3年の時限措置でした。初代Mavic MiniにはリモートIDの内蔵機能がないので、復活させるなら外付けの機器が要ります。

リモートIDというのは、飛んでいる機体が自分の登録記号を電波で発信し続ける装置のことです。車のナンバープレートを電波で飛ばしているようなものですね。2022年6月20日以降に登録した機体は、これの搭載が義務です。
いくらかかるのか、一度ちゃんと計算してみました。
・再登録の手数料 … 民間の解説では8,800円から(正確な額は公式で確認してください)
・外付けリモートID … 1万円前後。軽いものではBraveridgeの「リモートID mini」が本体1.6g、アンテナと電源線を含めて3.5g。13.5g級で1万円を切る製品もあります
・専用ケース … DMM.makeにMavic Mini用のリモートIDケースが4,136円から
ざっと2万円前後です。
その2万円で何が戻ってくるかというと、2.7K、1200万画素、実働14〜15分、障害物検知は下方のみ。2019年の機体です。
そしてもう一つ、金額より大きい理由があります。
そもそも飛ばせる場所が少ないんですよ。
人口集中地区(DID)の上空、空港周辺、地表から150m以上、夜間、目視外、人や物件から30m以内、催し場所の上空。このあたりは全部、国土交通省の許可か承認が必要です。私は東京で撮っているので、家の近所はほぼDIDです。思い立って庭先で飛ばす、ができません。
飛ばすとなると、場所を選んで出かけることになります。宮古島のような、ああいう場所まで行く話です。年に何回あるか、という頻度ですね。
年に数回しか使わない機体を、2万円かけて2019年の性能で戻す。
やめました。
初代は復活させません。新しいのを買うまで、ドローンは飛ばさないことにしました。
2万円かけて2019年に戻るくらいなら、その2万円は次の機体に乗せたい。そう判断しました。
制度の細かいところは変わっている可能性があるので、ご自分の機体については国土交通省の無人航空機登録ポータルサイトで確認してください。手続きはドローン情報基盤システム2.0からです。有効期限の約2か月前にメールで通知が来るそうなので、DIPS2.0に登録したアドレスが生きているかも見ておいたほうがいいです。私はそれで見落としました。
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まとめ、そして私の判断基準
整理します。
・Mini 6 Proには認証の足跡がゼロ。2026年10月7日時点でFCCもCMIITも申請なし、公式情報も一切なし
・出回っているスペック表(積層CMOS、可変絞りf/1.7-11、38-42分、6K、999ドル)はAI生成の憶測が発生源とファクトチェックで指摘されている
・Pro系は毎年ではない。16か月→24か月と間隔が伸びていて、次は2027年1月〜9月が現実的な線
・2025年12月のFCC Covered List追加で、DJIはアメリカに新型を出せない。既存機とファーム(2029年1月1日まで)は無事。係争中で未解決
・初代Mavic Miniと5 Proの差は数字で裏付けられる。センサー面積4倍、画素4倍、障害物検知が下方のみ→全方向+LiDAR、飛行時間が実質2倍
・私の初代は機体登録が失効していて飛ばせない。復活には再登録と外付けリモートIDで2万円前後かかる
・DIDなどの制限で飛ばせる場所自体が少なく、使うのは年に数回。だから2万円かけて復活はさせないことにした
で、私はどうするか。
もう少し待ちます。
ただ、理由が最初と入れ替わりました。「毎年出るから待つ」ではありません。そうではないことが分かったので。
今の私の判断基準はこれです。
Mini 6 Proの認証申請が出たら、そこで動く。
FCCでも中国のCMIITでも、どこかに申請が出た時点で「本当に来る」が確定します。そこから発売までは数か月です。それまでの噂記事は、何本出ても読まないことにしました。読んでも中身が無いので。
逆に言うと、2027年になっても申請が出てこないなら、そのとき素直に5 Proを買います。1年半も待って何も出てこないなら、それは待った私が悪い 笑
ただ、今回の「待つ」は手ぶらで待つということです。初代は飛ばさないので、申請が出るまで私は一機も飛ばせません。
空撮をしない1年半。これが待つことの値段です。前は「毎年出るから次でいいか」くらいの軽い気持ちだったので、ここはだいぶ重くなりました。
それでも払うことにしたのは、飛ばせる場所まで出かける頻度を考えたからです。年に数回のために2万円かけて2.7Kを戻すなら、その数回を1年半後の1インチに取っておきたい。そういう計算です。
噂を7本読むより、認証データベースを1回見たほうが早い。今回いちばん身に染みたのはそこでした。
認証申請が出たら、また書こうと思います。最後まで読んでくださりありがとうございます。
また次の記事で!さよなら〜
















積層CMOSというのは、センサーの回路を上下に積み重ねて読み出しを速くした構造のことです。動きモノに強くなって歪みも減ります。カメラだとソニーのα9とかα1がこれ。「次は積層になる」はどの製品の噂でも書けてしまう、いちばん無難な予想なんですよ。だから書いてあっても情報としての価値はほぼゼロです。