アウトドアウェアの代名詞ともいえる「ゴアテックス(GORE-TEX)」。
アークテリクスやノースフェイス、パタゴニアなど、世界中のブランドがこぞって採用している防水透湿素材です。
雨風を防ぎながら内部のムレを逃がすという特性から、登山やキャンプ、日常のレインウェアに至るまで、多くのシーンで活躍しています。私汗っかきなのでムレを逃すのがほんと助かってます。
しかし、長く着ていると「最近、あまり水を弾かなくなった」と感じたことはありませんか?
雨が肩に当たってそのまま染み込んでいくあの感じ…
防水性が落ちたのでは、と不安になる方もいるかもしれません。
実はこれ、防水膜(ゴアテックス自体)が劣化したのではなく、表生地の「DWR(耐久撥水加工)」が弱まっているのが原因です。
ゴアテックスの性能を最大限に引き出すには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
諦めるのはまだ早いです!!
撥水を復活させる方法がいくつかありすが、その中でも効果的で手軽なのが「ドライヤーや乾燥機を使った熱処理」。
この記事では、アークテリクスを愛用する私が色々調べて実際に試してきた方法を踏まえて、ゴアテックスウェアをドライヤーでケアするやり方を詳しく解説していきます。
ゴアテックスと撥水性の関係
ゴアテックスは防水透湿性を持つ特殊な膜構造を備えています。
雨を通さず、汗や水蒸気を外に逃がすことで快適さを維持してくれるのが特徴です。
ただし、その性能を支えるのが表面の「DWR加工」です。
表生地がしっかりと水を弾いてくれることで、ゴアテックス膜に水分が張り付かず、透湿性が保たれます。ところがDWRは摩擦や洗濯、皮脂汚れなどで次第に効果が薄れ、表面に水が広がる「濡れ感」が出てしまいます。
この状態でもゴアテックス膜は機能しているのですが、水が広がることで通気性が下がり、結果として「蒸れる」「重く感じる」といった不快さにつながります。
そこで必要になるのが、撥水加工の回復なのです。

ドライヤーで撥水性が戻る理由
DWR加工には「熱で再活性化する」という性質があります。
つまり、撥水剤を補充しなくても、熱を加えることで本来の効果を引き出せるケースが多いのです。
メーカー(ゴア社)自身も公式に「低温での乾燥機またはアイロン、ドライヤーでの熱処理を推奨」しています。
特にアークテリクスのような高級ゴアテックスウェアを長持ちさせたいなら、このケアを習慣化することが非常に大切です。
実践!ドライヤーでゴアテックスをケアする手順
1. まずは洗濯から
ドライヤーを当てる前に、必ず洗濯を行いましょう。
汚れや皮脂が残ったままだと撥水性が発揮されません。
市販の一般的な洗剤は柔軟剤や添加物が撥水性を阻害するため、**専用洗剤(ニクワックスやグランジャーズなど)**を使うのが鉄則です。
2. 脱水で余分な水分を取る
洗濯機でしっかり脱水し、ウェアの水分をできるだけ飛ばしておきます。
3. ドライヤーで低温乾燥
- ドライヤーを20cm以上離す
- 「低温モード」に設定
- 全体に温風をムラなく当てる
- 1か所に集中させず、動かしながら10〜15分ほど
生地全体がほんのり温かくなる程度が目安です。
レプロナイザーのドライヤー欲しいな。普通に髪を乾かすために。
4. 乾燥機があればさらに効率的
家庭用乾燥機がある場合は、低温設定で20〜30分回すとさらに効果的です。
短時間でムラなく熱を与えられるため、ドライヤーより仕上がりが均一になります。
ドラム式の洗濯機欲しいな。ガス使用の乾燥機付きのやつ。
注意点と失敗しないコツ
- 高温はNG:シームテープや接着部分が剥がれるリスクあり
- 一点集中は避ける:同じ場所に長時間熱を当てると生地が傷む
- 撥水剤を塗布した後にも有効:ニクワックスの撥水剤を使った場合、最後にドライヤーを当てることで定着力が増す
実際にやってみた効果
私自身、アークテリクスのベータジャケットを数年愛用しています。
購入から1年ほど経った頃、水が玉状にならず広がるようになってしまいました。
※安いレインコートは1回使ったら撥水しなくなるのでそれから考えたらかなり維持したと思います笑
いろいろ調べて見つけ出したドライヤーを当てるという行為。
私のリピート商品のニクワックスで洗濯し、その後ドライヤーを低温で10分ほど当ててみたところ、見事に水玉が転がるようになりました。
撥水性が復活すると「濡れてもサラッと乾く」感覚が戻り、着心地が全然違います。
山行で出る汗や雨天での撮影時に蒸れが軽減され、快適性が大きく改善しました。
他の服もそうですが熱で乾燥させるとパリッとした仕上がりにもなり着てて着心地がいいもの嬉しいです。
長く使うためのメンテナンスサイクル
- 普段使い(通勤・街着):季節ごとに1回の洗濯と熱処理で十分
- 登山やアウトドアでヘビーに使用:月1回のケアがおすすめ
- 撥水剤補充(ニクワックス・TX.Directなど):半年〜1年ごと
まとめ
ゴアテックスウェアは、防水透湿性を保つために定期的な洗濯と熱処理が欠かせません。
特に「ドライヤー」や「乾燥機」を使った加熱は、DWR加工を復活させるシンプルかつ効果的な方法です。
お気に入りのアークテリクスやノースフェイスのジャケットを長持ちさせたいなら、「洗う → 脱水 → ドライヤー低温処理」を習慣化しましょう。数分の手間で、ウェアの寿命と快適性は大きく変わります。
これから秋冬のアウトドアシーズンに向けて、ぜひゴアテックスのメンテナンスを実践してみてください。
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